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瑶郷古樹青餅2014年　その２

yao xiang gu shu qing bing

• その１　漫撒
• その２　品茶　＜

■圧餅
西双版納の気候は4月中頃の撥水節を境に急変します。
日ごとに気温が上がり、真っ白な雲が湧き上がり、スコールのようにどしゃ降りの雨が短時間降る夏になります。

このときすでに5月下旬。短い雨が毎日降っていましたが、カラッと晴れた空は青く、圧餅後の茶を乾燥させるに十分な太陽が出ています。今回は量が少ないので乾燥中に雨が来たら素早く室内に移動させることも可能です。いちかばちか一日で圧餅を仕上げることにしました。
よく聞かれますが、西双版納は大気汚染とは無縁の地域です。美味しい空気を深呼吸した茶葉ができます。

いつも利用している工房は春の仕事を終えて窯の火を落としていたため、他の工房で圧餅することになりました。職人が違うと仕上がりも違います。いつもよりは圧延のゆるい餅茶に仕上がりましたが、茶葉が大柄のため緊密になりにくい性質があるので仕方がありません。
晒干はカラッと晴れた強い太陽に焼かれ、午後2時にはしっかり乾燥しました。

予熱を取り除くためにしっかり涼干（陰干し）してから、手漉き紙で包み、竹皮一組6枚で包装します。

■品茶
餅茶のサイズは1枚180g。
標準357gの約半分のサイズです。3gで約1リットルのお茶がつくれるとして、毎日飲んだとしたら60日分になります。

この文章を掲載する前に、すでに店長のブログにて紹介しました。
+【茶想／瑶郷古樹青餅2014年　その１．】
美味しいお茶です。
当店は昨年2013年にもラオスのお茶を出品しています。
同じラオスの北部のお茶で、瑶族がつくり、品種も近いのですが、山が異なります。
+【老瑶古樹青餅2013年】
これと飲み比べてみます。

左：　瑶郷古樹青餅2014年
右：　老瑶古樹青餅2013年

茶湯の色の差は熟成1年の違いです。
表面的な味や香りの違いはありますが、骨格のよく似たお茶だと思います。
瑶族のお茶どころはとくべつ温暖湿潤なところが多く、冬の乾季にでも朝方は霧が出るほどです。また、水はけのよい土質であることも共通しています。もともとそういうところに茶樹が自生していたせいか、葉はすくすく育った大ぶりで、やわらかな甘いお茶ができます。
『老瑶古樹青餅2013年』は特別に苦味や渋味が少ないので、それと比べるとこのお茶『瑶郷古樹青餅2014年』は苦味も渋味もありキリッとしていますが、それでも他のお茶からするとふんわりした印象になります。
滋味の強さが味わいと喉ごしに輪郭を与えて、強い印象を残します。透明感がありながらも飲みごたえがあり、味がうすいとは感じさせません。
口に含んでからスッと喉に落ちてゆくその清らかさは山の湧き水のようです。

上：　瑶郷古樹青餅2014年
下：　老瑶古樹青餅2013年

葉底（煎じた後の茶葉）を比べると、製茶はこのお茶『瑶郷古樹青餅2014年』のほうが綺麗に仕上がっています。

■美味しく飲むコツ
このお茶は繊細な風味が楽しめます。
そのためには少し冷めた湯で抽出するのがよいでしょう。
沸き立ての熱湯をいきなり注ぐと、茶葉が火傷して味が濁ります。
湯の温度の目安は80度から90度ですが、計らなくてもよいので、沸かしたてのポットをそのまま2分から3分ほど置いてください。1煎めを淹れた後もポットの湯を再沸騰させる必要はありません。ゆっくり冷めてゆく湯で、2煎・3煎・4煎と続けて淹れることができます。4煎めくらいになると湯の温度は70度くらいに下がりますが、じっくり抽出に時間をかけると十分濃い風味が抽出できます。
（※あらかじめ湯で器を温めておきましょう。）
1煎めのもっとも湯の熱い
今すぐ飲んでも美味しく、保存熟成の変化もお楽しみ頂けるでしょう。
ラオスの無名の産地でありながら「漫撒山」の上質な風味を備え、その割にはリーズナブルな価格です。

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+【瑶郷古樹青餅2014年　その1.】

瑶郷古樹青餅2014年　1枚　180ｇ

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